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2018.03.23

【最新まとめ】管理職が今スグ受けるべき研修とは?事例5選をご紹介!

はじめに



管理職というと皆様はどの様な仕事内容をイメージされるでしょうか。

文字通り、「組織全体のマネジメントや、部下の管理」ということが一番に浮かぶかと思います。

一昔前であれば管理職に昇進した時点で、営業関連の業務は部下に引き渡して現場の第一線から離れるというようなことも多かったのではないかと思います。

しかし、現在の管理職は、プレイングマネージャーが増えており、従来の業務に加えて管理職としての業務も兼任するというスタイルが主流となってきています。

そのため、管理職は自身の達成すべきタスクと、組織のマネジメント、部下の育成など多岐にわたる役割を担うこととなっているのです。

管理職とその役割

管理職とは?

一般的に、以下の定義とされています。

「管理職(かんりしょく)とは、労働現場において、労働者を指揮し、組織の運営に当たる者を指す。民間企業および行政職の公務員では「課長」以上がこれに該当し、教育職の公務員では、校長・教頭(教務主任を含む県もある)がこれに該当する。また学校職員では、事務方の代表者である事務長も管理職である。」

-wikipedia「管理職」より引用

抱えやすい問題

冒頭において、管理職としての役割以外のタスクがどんどん増える傾向にあるということをご紹介しましたが、昨今の管理職は大変な状況下に置かれています。

「求められる責任」が単純に増えるだけではなく、「複雑化」しているのです。

よくあるのは、従来とは違った分野への事業展開も進み、その中で担当領域の拡大を否応なくされるとともに、勤務体系の多様化によって部下に対しての今までよりもきめ細やかな対応や指示が必要となってくるケースです。

また、長期に渡って新卒採用を抑制してきた結果、後輩をほとんど持たないままに昇進して管理職になるケースも増えており、部下を指導・育成する経験が不足している管理職のスキル・ノウハウ不足も問題となっています。

管理職に必要なスキル

業種や組織によっても異なりますが、次に羅列するような能力が挙げられるとされています。

主には、「問題形成・解決能力、コミュニケーション力、業務遂行能力・知識、部下の管理・育成能力、リーダーシップ、ビジョン・政策立案力」などです。

多岐にわたる管理職研修

 一言で管理職研修といっても、以下のように様々な種類の研修があります。
そのため、自社の課題や目的に合った形式をよく考えて選抜する必要があります。

(図:「日本の人事部 マネジメント・管理職研修をどう企画・実施するか」より引用)

実際の管理職研修事例

モチベーションアップ研修

実施会社:大手外資系メーカー

目的:自分で考えて行動できる、チャレンジできる部下を育てることのできる、管理職のマネジメント力、モチベーションアップを目指したい。

効果:管理職社員が、研修で学んだことをきっかけに自分を変え、目指すべき会社の風土を明確にし、変革を行う能動的な姿勢を持つようになったこと。

事例:研修プログラムは全2日間の日程で組まれ、1日目が「現状の課題把握とフィードバック」、2日目が「部下のモチベーションマネジメントのためのスキル研修」という構成で行われた。
「組織力がうまく発揮されていない」という課題が表面化した事に対し、「上司と部下のコミュニケーション」「チャレンジ精神」の低下という原因にアプローチする必要性があった。
その中で、社員の仕事への姿勢や態度をまずは積極的に変えていかなくてはならず、管理職自身および部下の意欲・モチベーション向上に対する理解を深められるモチベーション研修は組織において良い変革となった。

女性リーダー・管理職向け研修

実施会社:某官公庁地方出先機関

目的:仕事と家庭の両立の不安が大きく、キャリアアップに対して消極的な女性管理職を支援する

効果:ワークライフバランスをとりながら、積極的にキャリアアップするための方向性を見出すことができるようになった

事例:講師からの話以外にも、パネルディスカッション形式で先輩やロールモデル、普段なかなか接することのない他部署人の経験談を聞く機会を設けることや参加者同士のグループワークを交えたプログラムにより、幅広い視野を形成できる内容となっている。
先輩社員が、これまでのキャリアや取り組んできたこと、プライベートとの両立方法、管理職になってからの課題などに関してシェアを行い、グループワークでは、自分のこれまでの取組みや将来への展望などについて話しあうというプログラム構成となる。

リーダーシップ研修

実施会社:大手製薬会社

目的:経営リテラシーと自社らしさを併せ持った、「変革型リーダー」に導きたい

効果:研修を通して、多くの気づきを得て、自らの行動を変化させることができるようになったこと。人事部としても、参加者自身としてもそれぞれの強みや弱みをよく理解することができるようになった。

事例:「会社について語れること」「自分の強みを理解し生かすこと」をベースに選抜教育を進めてきた同社。
次期役員候補・経営幹部候補の社員が経営や会社について語り、参加者本人、人事部としても個々の知る場として実施。
また、社員がさまざまな環境に身を置く機会を擬似的に作ることで、どのような価値観をもっていかなる行動をとるのか、会社について理解しているのかといったことを客観的に把握し、それをもとにフィードバックを行った。

コーチング研修

実施会社:大手外資系医薬品メーカー

目的:継続的にノベーションが生まれる、「オーガニック・イノベーション」が続き組織づくりをしたい。対話による強固な関係性を構築したい。
長期にわたる綿密なプログラム内容設定により、単なるコーチングのスキルだけでなく、人の力を目覚めさせることのできるレベルまでの習得を目指す。

効果:対話によって、互いの考えを明確に相手に伝え、共有し、議論することや、価値観や考え方の違う人が集まって、イノベーションを生み出す組織体制を強化できた。
チーム全体へむけてのコーチングもあり、チーム内の関係性を良くしていくアプローチを大切にしている。

事例:まずは、事前ラーニングで自分自身の考え方やスキルを振り返り、集合研修によりコーチングのプロセス理解を図っていく。
そして、実際に職場にてコーチングの実践を行い、最終的に実技認定を経てプログラムの修了となる。
すでに社内の5分の1の社員がコーチング研修を修了しており、過去にコーチングを経験した人が研修修了者としてコーチ役になるケースも増えてきており、コーチングが会社の風土になっていく循環ができているとのこと。

マインドフルネス研修

実施会社:大手郵便事業会社

目的:社員の業務に対する集中力・生産性向上、ストレスの軽減を目指す

効果:ストレス軽減や集中力アップなどの具体的な効果のほか、「マインドフルネス」を通じて自分自身を客観視し、思考・感情をコントロールできるようになる心の土台としてのスキルを身につけられる。
管理職向けに「マインドフルネス研修」を実施することにより、忙しく考えることの多い日々の中、思考を整理して、心を穏やかに保ちつつ、集中力や業務効率の向上を実現することができた。

事例:「姿勢・呼吸・心」に意識を向けていく「マインドフルネス瞑想」を、1日目は学習と体験で学び、2日目はお寺での実践編として座禅を行う。
管理職として、常に回りの部下や環境に目を配りつつ、自身の業務効率や心の余裕を保つことはとても重要であり、「マインドフルネス」はそれを助ける効果があるとされている。

おわりに



管理職に対する研修を実施するにあたり、実効性・効果を最大化するためには、まず自社にはどの様な能力・スキルを持った管理職が必要であるのかを明確にすることが大切だと言われています。

そして、求める管理職像と自社の管理職の現状を把握し、そのギャップを埋めるための研修課題を導き出すことにより、より成果の出る研修を選定することができるでしょう。

実際の業務内容に関連するスキルを伸ばす研修から、マインドフルネスの様に一生役立つ心のスキルを養う研修まで様々なカテゴリーの研修がありますが、一度受講して終わりでなく、その後長期に渡って有効な知識を得ることのできるものを選びたいですね。

 

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ゆりこ政岡
yuriko
㈱インナーコーリングにて、仏教の八正道に基づいた法人向けのマインドフルネス瞑想研修・セミナープログラムを推進する傍ら、ブログの管理・記事制作なども行っています。 今後は、自身もマインドフルネスに精通すると共に、イベント取材などのレポート記事などの連載も継続予定です。
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